妄想力を使えば見つかる妖しい仲の男たち

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きろく

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茶碗の中

 関内が 「 また逢えましたね 」 って言ったらどうなってたんだろう

忙しいです お盆だったもんね。
暑いです 夏ですもんね。
そうだ夏 ということで八雲の怪談本を引っ張りだしてみたり。
短編集だからお手軽でよいです。
怪談・奇談 (角川文庫クラシックス)
ラフカディオ・ハーン 田代 三千稔
4042120016

で ハーンの短編と言えば これです 『 茶碗の中 』

茶店で茶を喫しようとした若党の茶碗の中に美麗な青年の顔が浮かびあがり
何度 茶を捨て器を取り替えても消えやらぬので
焦れた若党がそのまま茶を飲み干してしまったところ
その晩、茶碗の中の青年が訪ねてきて …


この話は 『 新著聞集 』 の
「 茶店の水碗に若年の面を現ず 」 という話を基に書かれたもの。
どうして若党・関内の茶碗の中に青年が映っていたのか も
青年や他3名の正体 も明かされないまま終わっているので
ハーンも 未完の話 として紹介している。
でもこの 「 何だかよく判らない 」 ってところが
かえって魅力的なんですよね v

で、ハーンの短編を読むと読みたくなるのが
須永朝彦氏筆の 『 茶碗の中 』
奇談 (日本古典文学幻想コレクション)
須永 朝彦
4336037817

私はまだ原典は読んだことがないので
それに忠実な須永朝彦氏のこの訳出本を読んでの気持ちなのですが
ハーンの表現が ちと余計 …
“ 嘲るような微笑 ” とか 「もう俺は騙されないぞ」 とか
“ 挑むよう 蔑むよう ” “ 冷ややかに ” とかがね。
須永氏の訳を読む限り 式部平内には対抗意識というか敵対意識はなく
だからこそ 何を想って関内の茶碗に映り、部屋まで訪ねてきたのかが
気になり妖しくイイ感じなのよね。
平内とその後の3人が去った場所も同じであるほうが不可思議さも深いと思うのだ。

それにしても 平内の正体。
これが一月四日の出来事で 「 養生から十六日に戻ってくる 」 とある。
この 十六日 ってのがポイントだろうかしら。
一月十六日といえば
念仏の口開け 初閻魔 後世の正月 …
う~ん 面白い。

微萌度 : ★★ ( ハーンの 『茶碗の中』 は★これくらい。
           なんかちょっとずつ惜しい感じ。須永氏の訳のほうは
           ★★★★ 4つv 簡潔さがニヤリを誘い★2つプラス
           原典『新著聞集』もやはり一度読みたいな )

テーマ : 腐女子的読書感想
ジャンル : 本・雑誌

C

omments

正体は分かりませんけどこんな説も
はじめまして。演劇、文学はあまり詳しくないのですが覗かせて頂きました。
うろ覚えで恐縮なのですが、茶碗の中とその原典についての評論みたいなものを読んだことがあります。
それによると、式部は関内に想いを告げに現れたのであって、
水に映った姿とは彼の想いであり、飲み干したとはつまり想いを受け入れたということ。
だから従者たちは「OKしたのにいきなり斬りつけるとはひどい」と抗議するわけですね。
八雲はこの話は途中で終わっているとしているが、
求愛にこたえた時点で二人の縁は結ばれたということ。
だからその後を予感させる終わりでも、話としては完結している。だそうです。
「また来ます」ってのも「籍入れたんだから同居して当然でしょ」みたいな感じでしょうか。
この頃の人なら水に映る姿の意味が分かって当然、ではないとしたらストーカーまがい・・?
怪談とは別の意味で怖いですね。
ということで、関内が「また逢えましたね」って言ったら二人はめでたく結ばれて
ハッピーエンドになっていたんじゃないでしょうか。
男同士ということはそんなには障害にならなかったんでしょうし。
(衆道がアリの時代だからこういう話が出来たんだろうし、読む人も理解できたんだろうから)
でも幽霊相手っていうのはやっぱりめでたくは終わらないですかね。
思うあまりの生霊という可能性もありますが。。
「聞きたくなかった・・」という場合、申し訳ありませんが今すぐこのコメントを削除して忘れてください。

なり URL | 2010/09/04 14:21 [ 編集 ]

なんて素敵!!
なり様 はじめまして。きろくです。
コメントありがとうございます!とても興味深く拝見しましたv
式部と関内 約束成った態であったということなんですね。
映る姿が愛しい想い これは美しい!美しいですねv
その姿を飲み干す行為はすなわち想い受け入れたと …
これはちょっぴり淫靡でやはり美しいv
そういう遣り取りが成立したとなれば そりゃ会いに来ますよね。
それなのに斬りつけちゃ駄目ですよ。関内いけません。
そんな仕打ちを受けてもまだ「傷が治ったら会いにくる」という式部。
その時に待っているのは更なる修羅場か それとも想い成就の至福か …
面白い!ほんと面白いですねv

式部の正体
幽霊か人ならぬモノか 生霊だったのか …
「自分の想いに無自覚でありながら 密かに燃え続けていた想いがついに
 生霊と化して… 」 とかだと どんどんヤヤコシクなっていって
それもまたイイかもしれませんv
ストーカーだったら … 一番恐いパターンはそれですね きっと(汗)
もし「また逢えましたね」と言った場合、式部が人ならぬモノだったならば
情を交わしたことで精気を吸われて弱る関内 とか
妖気に曝され弱る関内 とか
そういう事態を招いてしまう己が身を呪う式部 とかいうパターンもあるかも…
などと想像妄想逞しくしてみたり… とにかく色々広がる作品ですね!

なり様のコメントを拝見して
ハーンの短編の何倍も深く楽しく想像広がり、
素敵なひと時を過ごさせていただきましたv
ありがとうございました!!

きろく URL | 2010/09/05 16:24 [ 編集 ]

広がりますね
きろく様 こんにちは。
楽しんで頂けたようでほっとしました。

「無自覚な想いがやがて結実して…」というのは素敵ですねv
それがイイと思います。賛成です。
なんだか続きが読みたくなりました。誰か書いてくれないでしょうか。
私としては、式部がどこでどうやって関内を見初めたのか のほうに興味があります。
(だって関内は式部のこと まったく心当たりもないみたいだから)
きろくさん 想像逞しくついでに書いてみたりしませんか…?

それにしても、三人の従者の立場って…
この話の中で一番気の毒なのは彼らかもと思ったりします。
(主人が成仏しないもんで巻き添え…とか(汗))

なり URL | 2010/09/11 17:17 [ 編集 ]

その深さに改めて…
なり様 こんにちわ♪

> 式部がどこでどうやって関内を見初めたのか

確かにここ興味深いところですね。
式部のほうはかなり想い深い様子なのに
関内からしてみれば 「あんた誰?」 なんですものね~。
おぅ これはやっぱりストーカー色濃厚?
いやいや もっと浪漫ちっくなパターンもあるわ きっと!

ほんと、茶に姿が写るまでの段 やら その後の話を読みたくなりますねv
私ゃ以前に某時代劇の二次といいますか、
隙間話を書いてみていたことがあるんですが
一話完結形式の全26話 その半分までもいかない内に休筆今に到る不甲斐無さ(汗)
想像空想妄想が果てしなく広がり過ぎて収集つかなくなるんですよね~×
(文才のない奴の典型です -涙)
この 茶碗の中 もガツガツ空想妄想広がっちゃいますねv あぁ楽しい♪

> 三人の従者
彼らの存在も色々擽ってくれてイイ感じですよね~v
巻き添えくって成仏できず ← これイイですね(輝)
巻き添えくったんだけど 結構ノリノリだったりして(笑)
主を守ってどこまでも!鬼にだってなりまする!ってな感じとか♪
トリオってところもミソですな。バランスいい気がします。

こうして見るとこの話 ネタのみならず
登場している人物たちもガッツリ長編作品にも堪えられるような
ツボを押さえた出来になってるんですねぇ。
それを敢えて 未完かと思わせるほど簡潔に超短編に仕上げてくるとは…
う~ん深い!『茶碗の中』 畏るべし。

きろく URL | 2010/09/13 21:20 [ 編集 ]

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