微萌★読書記録

 妄想力を使えば見つかる妖しい仲の男たち

黄昏たゆたい美術館

黄昏たゆたい美術館
柄刀 一
4408535338


絵画修復士・御倉瞬介シリーズ第二段。
幻想的な雰囲気に包まれた絵画ミステリー。
今回も瞬介の巻き込まれ体質は全開です。彼が立ち会う所に事件あり。
1人息子圭介くんの可愛らしさも健在で家政夫・加護祥斎氏も変わらずゴツイ。
何故祥斎氏が家政夫をしているのかは謎のままですが
御倉家の守護神のような存在として安定感たっぷり♪
ちょいちょい登場しては圭介を育み瞬介の心を助けてくれる最強家政夫・加護祥斎。
筋肉をムキらせながら美味い食事を作り美味いコーヒーを淹れ、
圭介くんの風呂上りの世話から瞬介さんのお悩み相談までこなす。素敵だね加護祥斎。

全5編収録
『 神殺しのファン・エイク 』 ファン・エイク 「 アルノルフィノ夫妻 」
 “ 特別な存在 ” がある種の微萌関係。罪な男と残された者。

『 ユトリロの、死衣と産衣 』 ユトリロ絵画について モネ 「 戸外の人物 習作 」
 二十ヶ月妊娠状態が続いていると噂の女性。
 「 まるで某氏の姑獲鳥だな 」 と思っていたら
 作中で加護祥斎が 京極氏の名と作品名 をはっきりと口にした。
 真相は当然ながらまったく違うものです。

『 幻の棲む絵巻 』 信貴山縁起絵巻
 こういう取り返しのつかない事の話って読んでかなり凹むんですよね ・・・

『 『ひまわり』の黄色い囁き 』 ゴッホとゴーギャンについて ホルティウス 「 ミネルヴァ 」
 5作中一番の長編。ゴッホの耳きり事件と死の真相への考察がとても面白かったです。
 ゴーギャンひどいよぅ。ゴッホ悲しい男だよぅ。

『 黄昏たゆたい美術館 』
 光と靄 失ったもの これから営まれていく日々 どちらも清らかな光に包まれて
 読後感がとても美しい一編でした。

一作目『 時を巡る肖像 』への食いつき(レビュー)はこんなでした → 『 時を巡る肖像 』
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