王の男 スタンダード・エディションチェ・ソクファン


インパクト大な邦題 『 王の男 』
タイトルしか情報を得てなかった頃はR指定作品かと勝手に想像しておりました。
こんな直球タイトルで大丈夫なのか?って(笑)
ところが観てみると …
これはある意味 超ど真ん中に微萌な映画なのではないか と。
妓生を抱え込み愛欲に溺れながらも孤独に苛立ち愛に飢えている王 と
相棒との芸道に至福を見出し、それを汚し邪魔されることが許せない男 と
芸を愛することに変りはないのだけれど 一番大切なものは … な美麗な青年
彼らの複雑な胸のうち 微妙なすれ違い 妬み恨み誤解が生む悲劇。
もう もの凄い微萌。
以下 すごいネタバレなのでワンクッション置きまする。
( すっげ長いですよ 言ってる中身は薄いけど … ウウッ)
--------------------------------------------------------------
この作品は元々は舞台劇だったそうで。それをちょっと書き換えての映画化。
王様の燕山君は実在した人物で
クーデターによって失脚した、王朝史上最悪の暴君という方だとか。
そんな悪名高い王様を別角度から 「 孤独な男 」 として描いたら
あんな風な ちょっと可哀相にも見える男 が出来上がったと。
燕山君が芸人たちの芸を観て、重臣たちの予想に反して大笑いしたのは
“ 王を皮肉り笑いものにする ” = “ 王自身を一人の人間として見て批判している ”
ということで 怒りよりも先にちょっと嬉しくて好意的にみてしまった上に
コンギルという美麗で優しげな若者が 思いがけず強烈な芸をやってのけたので
瞬間的に爆笑しちゃった って感じなのかなぁ と。( だってあの出来でそんなに可笑しくな … ×)
あの王はこれまで常に先王<偉大で慈悲深い王>と比較され、
先王を慕う重臣たちに先王の遣り方を押し通されて自分の意見は総て却下されることで
自分自身を否定され続けてきたという思いがあって。
偉大なる先王は燕山君にとっては慈悲深い王どころか妻 = 燕山君の母を殺した卑劣な男
でしかないので余計に悔しい、恨めしい、憎たらしい と暗い念が堪るばかり。
そこへやってきた芸人たち、中でも優しげなコンギルは王にとって最高の癒しであって
コンギルと子供のように遊び戯れることは 亡き母に甘えたくとも甘えられなかった寂しさ、
女遊びでも埋められなかった欲求不満を満たしてくれるものだったということなのでしょうね。
王のあの恐いくらいに幼い全開な笑顔は印象的です。
という視点からいくと、
パッと見は一番ガッツリキャラで 愛の肉弾戦もやったかな とも想像できる王ですが
彼はガッツリさんとはちょっと違うと思いました。
狂気に向かうほどに孤独な寂しい男。その寂しさに微萌の香りが漂う人だなぁ と。
ま、結局 国や民衆をほったらかしで自己ばかりに必死な暴君 なんですけどね。
( チョソンさんが唯1人最後まで味方だったのが救い というか悲しさ3割増しというか )
一番 対腐乙女キャラ なのは やっぱりチャンセンですよね。
色んな読み方の出来る人物ですが 私としては
己が心に無自覚な芸馬鹿 と観たい。 ( 登場時 )
相棒・コンギルと演じることに何より至福を感じる芸馬鹿。
コンギルが自分から離れる時がくるなんてことを想像もしてなかったチャンセンも
コンギルが王のもとへ通うようになった頃から 自分にとってのコンギルの存在が
どれほどのものだったかを自覚し始め、悟った時には悲劇極まっていて …
でもこの想いも 愛とか恋 という言葉にするとチト違う感じもする というか
それを超えた想い なんだろうなぁ。( うぁッ最強に微萌 )
コンギルの対チャンセンの感情のほうには愛と言い換えてもいいような部分がある気がするけれど。
最後 綱の上でコンギルの存在を感じつつ
台詞のようにして自分の想いを告げるチャンセン それに答えるコンギル。
ここ 観る度に泣いてる私。
始めの方で 漢陽へ向かう道中に2人で盲人芝居をして戯れるシーンが
ここ 最後にきてど〜んと効きます。
戯れて 盲人の芝居 をしていた時、芝居の流れのままに抱擁しあう2人。
最後、目を焼かれ ( ひ〜× ) 実際に見えなくなってしまったチャンセンが言う
「 今こそ盲人芝居をしたいのにそれが叶わないなんてなぁ 」 この言葉に籠もる想いは …
そしてそれを聞き、手首を切って死を待ちながら同じ言葉、同じ想いを人形芝居にのせるコンギル。
この2人は絶対プラトニックだと思ふ。芝居の中で抱擁とか、片寄せあって過ごすことはあっても
肉弾戦はなし。
でも それ以上に深い至福を共に芝居をする瞬間に味わっているのだろうと。
だから 最後の綱渡りの芝居シーンはある意味すっごいガッツリ場面なんですよね。
駄目だ なんて長々と纏まりなく× 語りだしたら長くなる作品ですよねコレ。色々想えるというか …
俳優陣も厭味なく過不足なく素敵だったと思います。
ちゃんと芝居できる俳優さんたちがキャスティングされた、
ちゃんとしたものを作ろうと頑張ったタイプの作品なんですね。
仮面劇や綱渡りの芸なども興味が湧きました。
仮面劇にはきっと古典芸能としてのお約束的などもあったりして深く知ると面白いのだろうなぁ。
綱の上でビヨ〜ンは凄い!の一言。まさしく 芸 ですね。
入ったらオバサンの割合がめっちゃんこすごくて「!?」と思っていたんですけど、始まってさらに「!!!!?」でした(笑)
まず、タイトルに悶絶しました!や〜ニヤニヤがシーンが凄くてとても見応えありましたねぇ(^*^)
ちなみに私、2回観ました(爆)