微萌★読書記録

 妄想力を使えば見つかる妖しい仲の男たち

女方

花ざかりの森・憂国―自選短編集 (新潮文庫)
三島 由紀夫



名女方・佐野川万菊の舞台姿に憧れ恋焦がれる青年・増山は
実際の万菊の姿を目にすることの出来る作者部屋の人となった
舞台を降りた生の姿に接しても減ずることのない憧憬の念
万菊の持つ 人工的なまでの澄んだ美 に魅了され続けてきた増山だったのだが …


『 あやめぐさ 』 の心得をそのままに 日常生活においても女らしさを失わない万菊。
一個人の生々しい感情を匂わすこともない姿、その振舞が増山の恋情を掻き立てます。
でも万菊さんも 人間 なんですな。この人にだって恋心はあるわさ。
って事を 増山が軽い戦慄とともに知覚する場面がなんとも素敵。
その後の彼ら それぞれどんな関係になったんだろね …

女方を描いた作品でよく女方のバイブル的な感じで登場する  『 あやめ草 』
これは 元禄時代に活躍した女方・初代芳沢あやめが
女方として舞台に立つ者の、舞台上や日常生活における心得を語った芸談集なのだとか。
実際 今でも目上の女方さんのことを おねえさん って呼んでらっさりますものね。
人生すべて舞台が為に。 凄いなぁ
[ 2008/08/01 19:21 ] 古典・名作・社会派 | TB(0) | CM(0)
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