* 今回は新潮や文春文庫等で同時収録されている2作の短編を一緒にいってみます *
太宰 治著 【 ダス・ゲマイネ 】
『 君を好きだから、君を離したくなかったから・・・・・ 』短編です。
冒頭から 「 恋をしたのだ。」 と女性への恋心と
その後の手ひどい仕打ちの話などが飛び出すのですが
すぐに登場する 馬場数馬青年 が 「 おや?♪」 ないい感じです。
芸術家風に 思索家風に語り、行動を試み、挫折のようなものを味わい・・・・・
終盤になって 馬場が佐野次郎に向かって言う 長台詞がうわわ〜♪
( 潤んだ眼 とか 美少年だ! とか・・・・・ )
その直後の展開、“ あっ! ” は ちょっとショックでした。
太宰 治著 【 駆け込み訴え 】
『 私の愛は純粋の愛だ。』聖書から題材を得て書かれた短編。
ユダ といえば誰もが何となくは知っているのではないでしょうか。
この 駆け込み訴え は ユダの喋りで出来上がっています。
このユダが 時に情熱的に 時に投げやりに喋りまくっていて
パニックって頭の中がグルグル大騒ぎになっててもう大変 って感じ。
「 落ち着いて申し上げます。」 って 微塵も落ち着いてないじゃないかっ!
いいから ほんと落ち着いて喋ってみ って思います。
ユダが結果的に売り渡す、愛の対象の あの人 が言う台詞で
「 おまえの為すことを速やかに為せ。」 というのがあります。
これは 太宰治の創作でなく 実際に書かれていた言葉だったと記憶しています。
ユダの行為は ユダにしか出来ない、
“ ユダに託された使命だ ” という意味とみれば・・・・・
重い言葉ですね。
微萌度:
★★★★ (駆け込み訴え は 口述筆記で出来上がった作品だそうです。
あれらの文を口走ってる太宰治・・・さぞ怖かったんじゃ×)