昨日BSで放送されていた映画の話
と言っても 以前ちょっと触れた 『 バッド・エデュケーション 』 ではなく
黒澤映画 『 酔いどれ天使 』
酔いどれ天使志村喬

酒飲みで口は悪いが腕は確かな医者・真田は
ヤ○ザ松永の怪我を治療した折に 彼の肺が結核に蝕まれていることを察知し
無謀無道な生き様を批判し罵りつつ深い情を傾け思いやるのだが 松永は …松永 という男がイイです。 ツンデレでヘタレなヤ○ザ。
強がって突っ張って ものっそいヘタレです。
真田先生のところに来ては強がって暴れて 結果ヘタレっぷりが際立っちゃって。
駄目だと解っていても自分の浸かってる世界からも自分自身のプライドからも抜け出せず
流れにのまれていくしか出来ない。強がりきることすら出来ない松永。
真田先生もそんな彼をほっとけない。
強がってイキがってる態度に激怒しまくるんだけど松永の本質が透けて見えるから
完全に突き放す気にはならなくて治療させようと手を差し伸べ続ける。ぶっきらぼうに(笑)
真田先生のこのぶっきらぼうさ 口の悪さがとてもいい。情に溢れた人なんですよ。
終盤の泥溜め池の前でのシーン、
小さな包みに触れようとソッと伸ばした手を結局触れないまま引っ込める手。
「 理性は … 云々 」 と怒鳴る言葉に滲む腹立たしさ 悔しさ 悲しみ 力強さ。
演ずるは志村喬さん。いいです凄い。
松永役は若き日の三船敏郎さん。こちらもイイです。最初の格好つけた姿から
病に侵されて衰えていく様子まで 可愛いやら憐れやら格好悪いやらでイイ。
途中 歌いにだけ出てくる笠置シズ子さんもいい! あの爆発ぶりは素晴しいや。
で その歌で踊る松永さんがすっげ可愛いですよ (笑)
黒澤監督初期の傑作と言われる作品でこう言うのも軽すぎて申し訳なくアレなんですが
ヘタレ萌ってことで。