微萌★読書記録

 妄想力を使えば見つかる妖しい仲の男たち

同行二人 − 特殊潜航艇異聞 −

新刊積読飾っとく で古い作品引っ張り出して読む天邪鬼シリーズ ( って いつの間にシリーズ )

同行二人―特殊潜航艇異聞
井上 武彦
4795255814


真珠湾攻撃での特殊潜航艇の乗員に選ばれた2人の男の物語。
彼らを運ぶ潜水艦内での出来事のみで綴られる。
潜水艦乗員の軍医が垣間見た、死地へ送り込まれる男の精神の深淵にあるものとは …


三島由紀夫氏が絶賛し 「 自分がやりたかった総てをやられてしまった 」 と言わしめた作品。
瀬戸内寂聴さんが序文を寄せておられます。
↑ これらだけで どういう空気を持った作品かお解りいただけるのではないかしら。

死の武器 と言われる潜航艇に乗り組む2人。
攻撃発令 ( 宣戦布告 ) 前の まだ戦争を実感する手前の段階の潜水艦乗組員たちと
決死の潜航艇の2人の温度差。
作戦開始と共にじわじわと広かる狂気 と 暗い想念。 不安定な熱気と度の過ぎた冷静さ。

この時代の物語を手放しで微萌と言うのはちょっと躊躇いがあったりもします。
辛いとか苦しいとか悔しいとか憤ろしいとか … どんな言葉でも違う気がする
あってはならない でも事実あった出来事。
と言っても 完全ドキュメント作品ではありません。
実際の出来事 人物をモデルに描かれたフィクション。
このモデルが 潜航艇乗員で唯一生き残ったかた であろうと思われるのが救い かなぁ。
( でも同乗者は … と思うと …)

同行二人というのはお遍路用語で 
お遍路さんは1人旅ではなく、常に弘法大師さまが同行してくださっていますよ ということ。
「 旅では色んな危険、困難に出会うが いつも弘法大師さまが見守っておられるから
  安心して遍路参りに専念しなさい 」 という意味合いだそうです。
[ 2008/05/23 17:02 ] 歴史・時代もの | TB(0) | CM(0)
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