微萌★読書記録

 妄想力を使えば見つかる妖しい仲の男たち

失楽園

悪魔の姿 絵画・彫刻で知る堕天使の物語
ウィル スティーズ ローラ ウォード 小林 純子
4775305999

文章はほとんど無く、思いっきり絵画、写真を堪能できるこの本に
ギュスターブ・ドレやトマス・ローレンス卿描く 『 失楽園 』 ( ミルトン ) の挿絵が
数点掲載されていました。
地獄に堕ちたサタンとベルゼブブの姿を描いた作品なのですが
他の悪魔絵と違って、両悪魔とも天使の時の面影を損なわないままの
麗しい姿で表現されていて、悪魔絵でこう言うのはアレなのかもしれないけど
なんとも目の保養 v

と来れば、読みたくなる 『 失楽園 』

失楽園 上 岩波文庫 赤 206-2
ミルトン John Milton 平井 正穂
4003220625


(以下 宗教的な思考は無しで純粋に 読み物 として感想述べてます。)
この作品って


「 悪魔の思考・所業を描くことで神の偉大さ、素晴らしさを浮き立たせる 」 という意図がある
と解説されているけれど 読み物としてはサタンご一行の
決して褒められたもんじゃないけど奇麗事ばかり言ってない姿 の方に魅力を感じてしまふ。
私ゃどうも絶対者さまの
何か問題起こった後になってから 「 あれは試したのだ 」 とか
「 そうなることは判っていたのだ 」 とか言うのが好きくなくて ・・・
行動や考えることは個々人の自由だ って言いながらも自分に反発したらやっぱり罰する
っていうのも どうなん?って。 絶対者である自分は絶対なんだな。
そこは譲れないってか許せないんだ。 刃向かったら即厳罰なんだ。
でもまぁ結局 悪 は 善 という対象物がないと存在できないという感じだし、
サタンの反抗っていうのは 自分をもっと認めて貰いたかった っていう
ある種の愛情の裏返しとも見える行動だし ・・・ やっぱり絶対者は絶対 なんだな。
その絶対者が “ 人間 ” を作り出すキッカケがサタンたちの地獄堕ちだというのが
なんとも ね。
( ルシファーたちの追放によって生じた天界の隙間を埋めるべく 人間 は作られた。
  絶対者による、ルシファーたちに対してのちょっとした嫌がらせ と見えなくも無い行為 )
結局 人間は生まれる時点から悪魔たちとの因縁があるってことになるのね。

それにしてもサタン、隙多すぎ(笑)
天使たち相手に口論しても言い負かされちゃってます。 悪の王なのに。
そのちょっと駄目っぷりがまた読み物のキャラとしては魅力なんだけど。
反乱を起こす前、神の言うことにムカッ腹をたてたルシファーが
ベルゼブブのところに 「 お前も腹たつだろ!? 」 って言いに行くのがツボv
この2天使 (2悪魔) は一緒に反旗翻して、一緒に罰を被って、
広い地獄に堕ちて気を失ってる場所もすぐ傍、一緒。
人間アダムに肉欲のことを質問されて薔薇色に顔を染める天使も魅力的だけど
この2悪魔の関係は不埒に素敵 フフフです。
[ 2008/03/19 20:20 ] 古典・名作・社会派 | TB(0) | CM(0)
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