世界的ダンサーのルドルフ・ヌレエフは トルーマン・カポーティ主催のパーティで
ずんぐりむっくりの少々むさ苦しい犬と出会うヌレエフの犬―あるいは憧れの力エルケ ハイデンライヒ Elke Heidenreich Michael Sowa


大人の童話
ミヒャエル・ゾーヴァの絵が華を添えます。
登場人物が豪華です。華々しい永遠のスターたちが登場するこのお話の主人公は
人にあらず。 毛色もぱっとしない不恰好な犬・オブローモフ ( 命名ヌレエフ )
この犬がヌレエフに接する内に己が胸に眠っていた 美 への想いを掻き立てられ、
ヌレエフへの愛情と相まって ついに月夜のバルコニーで ・・・
もの凄く人臭い犬オブローモフが魅力的です。
やさしく見守るオルガさんも素敵です。
ヌレエフの存在がこのお話の世界に気品と天上の美を漂わせています。
( ヌレエフの踊りを未見の方はぜひご覧になってみてください。オーラが凄いです )
その反面、“ カポーティ主催のパーティ ” とか
そこに出席している面々(ヌレエフも含め) とか
オブローモフの元の飼い主の男たち ( ドラッグクイーン? ) などが
地上の人間の、少々スレた(下世話な)部分をにおわせます。
ヌレエフの墓の前で見せたオブローモフの姿にちょっとグッとくるものがありました。
どんな追悼の言葉よりも美しく深いものだと ・・・