微萌★読書記録

 妄想力を使えば見つかる妖しい仲の男たち

七つの柱

七つの柱 (地球人ライブラリー)七つの柱 (地球人ライブラリー)
ベンセスラーオ フェルナンデス・フローレス W. Fern´andez Fl´orez 牛島 信明

by G-Tools

神の存在に触れることを希求し、山中での苦行に耐え続ける隠者アクラシオ
彼の前に現れたのは美しくも悲しげな顔をした魔王だった ・・・
7つの大罪 −傲慢 強欲 色欲 嫉妬 憤怒 大食 怠惰− が取り去られた時、
人間達はどうなるのか。


7つの “ 柱 ” というタイトルが暗示しているように、その結末は皮肉というか何というか。
そもそも魔王がアクラシオの前に姿を現した理由がもう皮肉な感じ。
「 人間達が神を信じる心を失くし、神を忘れ去ってしまった為に、
  悪魔の存在もまた忘れ去られてしまった 」 と魔王は嘆きます。
アクラシオが唯一の 神を忘れていない = 悪魔の存在も認めてくれる人 なんですな。
だから魔王さま、やっと対話できる相手アクラシオを見つけて嬉しかったんでしょう。
アクラシオの前に現れては 人間たちの信仰心の欠如を愚痴るやら、
善と悪についての対話を持ちかけるやら、彼に構ってもらおうと一所懸命なんですが
アクラシオの方からしてみれば
「 悪魔の誘惑を退けなければ!魔と馴れ合ってはいけない 」 という想いが強いので
「 悪魔は退散! 」 を繰り返し唱え続ける。
でも、アクラシオ。本当は魔王に構われて満更でもないようなんですな。
心底恐れたり嫌がってたりはしてない様子です。
魔王は魔王で 相手にして欲しくて必死です。その必死な姿がかなり可愛い。
「 退散!」 って言われて一度は帰りかけるけど すぐに戻ってきて
“ 叱られた後の子供のようなオズオズとした声で ” 「 アクラシオ 」 って!
人界から7つの大罪を消すのだって、只々アクラシオに構ってもらいたいが為だし。

思いがけず イイ感じv な作品でした。
第七章でニヤリ爆発ですよ。
[ 2008/01/19 20:12 ] 古典・名作・社会派 | TB(0) | CM(0)
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