憎らしい 同じ位に愛している汽車の中で偶然出逢った二人の男・ガイとチャールス
奇妙な男チャールスに流されるままに自分の身の上を話すガイ
それが2人の運命を大きく狂わせていくとも気づかずに ・・・勝手な想いで犯された殺人 圧迫に負けて犯される殺人
完全と思われた犯罪が見せる綻び ・・・ 自己に追い詰められていく男たち。
チャールスとガイの独特の関係性がすべて と言ってもいい心理もの。
好意→←嫌悪
執着→→圧迫
粘着→←裏返った愛着
嫌悪と愛→←嫌悪と愛
2人の心情がとても濃厚。
まずチャールスのガイへの執着が凄まじいです。それに飲み込まれていくガイ。
チャールスが 「 好きだ 」 と言うのと同じ想いを
ガイは 「 嫌いだ 」 と言う。
嫌悪と愛は表裏一体 チャールスとガイも ・・・
追い詰められた精神が恐ろしく 時に淫靡です。
ヒッチコックが同名タイトルで映画化していますが
内容、展開は随分と違うんだそうです。
文庫のあとがきで映画版との違いに触れて
「 映画でチャールスの名前が変更されているのは
“ 小説ではあまり強調されていないガイへの同性愛的思い入れ ” を
ほのめかす 」 要素だ と書かれているのですが
小説版でも充分思い入れに満ちていると思うのだけど ・・・
映画の方は随分昔に観た気がする程度の記憶なのでよく覚えていないのですが
これ以上に “ ほのめかされている ” のだとしたら かなりのもんですぜ。
微萌度:
★★★★ ( 私立探偵ジェラードのチャールスへの態度もかなり ・・・ )