常に一緒 やたらと一緒 見つめる瞳で心を交わす幕府御算用者とは
諸藩改革と称してその実は諸藩改易を企む幕府家老・松平信明の任命を受けた
両目付役・鳥海左門配下の藩内探索者をいう。
元は加賀藩の勘定方であった生田数之進は両目付の命を受け
理不尽な改易を阻むべく 身命を懸けて知恵をしぼる江戸ものです。
改易のターゲットにされた藩に勘定方として奉公しつつ
密かに藩の内情や秘密を探り出し、取り潰しを防ぐべく奔走する数之進。
シリーズ開始時は25歳。独り身。好いた女子もおりません。
見た目凡庸、2〜3歳若く見えるのが取り柄。
剣術体術にはカラキシ自信はないけれど
知恵が立ち、記憶力の優れ、思いやり深く素直な男。
姉たちが作った大借金を抱え込み 人生を狂わされました。
そんな数之進と常に1セットで 彼の護り役を自認している男が
早乙女一角24歳。超美形。
武芸十八般誰にも引けをとらないと豪語して憚らない腕前。
側小姓として元々は小姓頭まで勤めていたほど。
そんな彼らが
ヤラカシテくれてます。
一角の数之進への入れ込みぶりが半端じゃありません。
二人で御算用者の務めを果たしているのですが
一角はお役目よりも数之進が大事。
「 危ない時はお役目なんか捨てて お前を連れて逃げる 」 と言い切ります。
その護りっぷりは 惚れた女子か姫君をでも護るかのよう。
気短でハッキリきっぱりとした性格ながら 細やかな部分も持ち合わせ、
小姓務めで身についた気遣いぶりは さりげなく、色々器用。料理もお得意。
数之進の食事の支度も彼がやっているらしい。
数之進もほうも 一角の明るい物言いに心救われること度々で
辛いお役目の中 一角が心の支え。
彼なくしては 乗り越えられないと思ったこともしばしば。
お互いに 「 大事な友 」 と言い交わす。友 とは深い言葉なり。
巻を重ねる毎にイチャイチャ度は高まるばかりで
最新刊では 数之進ったら 自分たちの行動を
「 密会をしていた男女のようだ 」 と思ってドキドキしていたり。
「 義父母から見合い話を持ち掛けられるので正月も帰り辛い 」と話す一角の
「 見合いではなく惚れた相手と添いたいのだ 」 との言葉に
数之進 「 よし わかった。一緒におぬしの屋敷に伺おう。
思えばもっと早くご挨拶しておくべきだった。 」 とかえす。
ちょっと待て と。
それではまるで 一角の言う 惚れた相手 が数之進のようではないか と(笑)
「 おまえがいやでなければ ・・・ 」 とまで言うのには
ホントに やられた と思いましたよぅ。
二人のほかにも 上役の左門や杢兵衛、数之進の姉2人、
一角の実父、義父母など かなり濃い面々がレギュラー。
中でも姉2人は強烈です。1巻では ちょっと嫌な奴に思えちゃうのですが
段々と可愛い面も描かれてきて愛嬌がでてきました。
御算用者日記シリーズとして 現在5冊
・青嵐吹く
・天地に愧じず
・まことの花
・流星のごとく
・春風を斬る
巨悪が正体を見せ始め 益々快調なシリーズ。
各巻 読後は爽やかな心地。お試しあれ。
微萌度:
★★★★ ( 我ながら感想長ッ! 作家さまの思うツボなのだろうと思いつつ、
一角・数之進にガッツリとハマッてしまいましたよ。カラリと出来上がってるから! )