実はメインはこの従者ハインリヒ蛙との約束を破ろうとするお姫さま
父王に約束不履行を叱られて嫌々ながら蛙を歓待するのだけど
蛙が 「ベッドに入れてくれ」 と言うのに ついに我慢の限界を超え
蛙を壁に叩きつけたら あら不思議 蛙は潰れずに 美しい王子さまに変身
蛙は実は王子さまが魔法で変えられた姿だったのでした
二人は結婚 めでたいな巷で語り継がれる昔話を集めて本に纏めた 『 グリム童話 』
その中でいつも第一話に挙げられているのがこの 『 蛙の王さま 』
グリム童話は何度も改訂が重ねられていくうちに
ガラッと雰囲気が変わってしまった作品も少なくないようで。
この 『 蛙の 』 も初版時から時を経て、随分雰囲気が違っているうちの一つ。
よく知られているのは タイトルもシンプルに 『 蛙の王さま 』
でも このお話の素となった伝承は 『 鉄のハインリヒ 』 と伝わるお話だそうで。
グリム初版時も 『 蛙の王さま、または忠実なハインリヒ 』 と
ちゃんとハインリヒなる人物にスポットが中てられている。
お話の大筋は変わらないのですが 初版の最後、
唐突に登場するのがこの 従者ハインリヒ。
王子さまの忠実なる従者ハインリヒが
魔法から開放された王子を立派な馬車で迎えにくるのです。
このハインリヒは 王子さまを激愛しているとしか見えません。
「 王子が魔法で変えられたことに苦しみ、胸が張り裂けそうなので
それを押さえるために胸を鉄の箍で止めつけている 」 という無茶ぶり。
でね、その箍が “
弾け跳ぶ ” のですよ
王子と姫を乗せて馬車を走らせているうちに。
王子は魔法も解けて幸せになる というのに
ハインリヒの胸のたがは弾け跳ぶのです “ 外れる ” のではなく。
愛しい王子とその花嫁を乗せてハインリヒは何を想うのでしょう。
蛙だからと侮ってハナから騙す気満々の約束をしたり
訪ねてきた蛙をシカトしようとしたり
果ては殺意に満ちて蛙を壁に叩きつけるような姫だものなぁ
微萌度:
★★★ ( 乾侑美子さん訳 最後の一行の 「 なぜって 」 は
とっても意味深だと思ふ )