イアン・コールドウェル ダスティン・トマスン著 【 フランチェスコの暗号 】
『 「 で、どう思う? 」 「 君がシカゴへ行くことを? 」
「 僕たち がシカゴへ行くことをだよ 」 』西欧の黎明期に著された 謎多き本 “ ヒュプネロトマキア・ポリフィリ ”
500年の後の世にあって 稀代の難書 といわれるこの本の謎解きと
それに係わる若者たちの青春物語。
この本の謎を解くことを生涯の夢とした父を持つトムは
自身もどうしようもなく本に惹かれながらも、
今は亡き父への反発心や 本への傾倒と引き換えに蔑ろにしてしまう
友や恋人との人間関係とに苦悩します。
そんな彼とは対象的に 一途に本にのめり込んでいく学友ポール。
トムの父の書いた論文や著書は全て読み、敬愛している彼は
「 一緒に本を解読していこう 」 と手を差し伸べるのですが・・・・・
この舌を噛みそうな名前の本は実在のものだそうで
実際 凄まじく難解な書物なのだそうです。
その謎解き部分はなかなかに面白かったのですが
読者も一緒に謎を解く という感じではなく、彼らが解いた謎を教えてもらう という感じ。
その謎解き最中に トムの恋愛話や
トムとポールとあと二人の友人たちの青春ストーリーが同時進行で進み、
あまつさえ それが思い出話やら現在のことやらと行ったり来たりしちゃうので
もうちょっとスッキリ書いてくれたらよかったのに・・・ と 思います。
そこにプラス ( というか話の芯 ) で殺人事件が起こるんだから・・・
ポールが 「 本の謎解きはあくまでもトムとやりたい 」 と思っているのに
トムはというと 自分とガールフレンドと本の三角関係 に悩んで
謎解きしてみたり〜 彼女に合わせてみたり〜 とフラフラ。
読み進みながら
「 この関係 書きようによってはもの凄いBLものに変身するな 」 と
こっそり思ったりしたのでした。
微萌度:
★★★ ( オチが気に入りました。トム、電話なんかしなくていいから
さっさと旅立ちなさい。 )