妄想力を使えば見つかる妖しい仲の男たち

 ぼくとルークの一週間と一日 

ぼくとルークの一週間と一日 (sogen bookland)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
4488019617


両親を亡くしたデイヴィッドは大叔父一家に引きとられ
寄宿学校に入れられて日頃は寮生活を送っているのだが
夏期休暇ともなると大叔父たちの家へ戻らなければならない。
嫌々ながら帰ったデイヴィッドを待っていたのは予想通り
家人たちの迷惑気な態度と 「 感謝しろ 」 という言葉ばかり。
気落ちし苛立つ心を抑えていたデイヴィッドも ついヤケッパチな気分になって
「 大叔父一家を呪ってやる! 」 と出鱈目な呪文を叫んでみたら
地面が揺れだし塀が崩れ … 目の前に少年が現れた


デイヴィッド少年の成長と冒険の物語。
テーマは 「 人は見かけどおりじゃない 」
恩着せがましいばかりで愛のない大叔父一家とのギクシャクとした生活の中へ
北欧神話の神々が入れ替わり立ち代わり飄々と現れるのが面白い♪
すべての始まりは でたらめ呪文。  おかげでルークと名乗る少年と出逢い、
それからたった一週間のうちにデイヴィッドの人生はガラリと変わってゆくのですが
この2人の友情っぷりがちょっと素敵でしたの。
「 マッチ摺ったらすぐ来るよ 」 ってなんかイイっすv

北欧神話の神々がまた個々に魅力的。
分かる人にはわかる という登場の仕方なので神話に詳しくない私のような者にとっては
巻末の “ 著者あとがき ” での神々についての解説はありがたい。
善だの悪だのという定義じゃなく 人ならぬ超存在 な北欧の神々の世界に
深入りしたくなりました。 

2008/09/24 | 10:04
SF・ファンタジーコメント:0トラックバック:0

 マルゴの調停人 

マルゴの調停人 (C・NovelsFantasia き 2-1)
木下 祥
4125010412


西村賢斗17歳
父親の単身赴任先であるブエノスアイレスへ向かう機内で
不思議な美しさを持つ少年と隣り合わせた時から 彼の “ 日常 ” が変容し始める …


第4回C★NOVELS大賞で特別賞を受賞した作品に手直し加えての出版 だそうです。
「 シリーズ化します。よろしくね 」 な感じでした(笑)

現代のブエノスアイレスで日本人の少年が怪しいモノたちに囲まれて体験するあれやこれや。
舞台をブエノスアイレスに設定したのは
「 好きな地だからv 」 ってだけの理由のように見えなくもない(笑)
とりあえず今回はプロローグ編といったところでしょうか。
主人公・賢斗くんの性格、行動パターンを披露して、
彼をとりまく麗しの青年・少年・お姉さまの存在をアピールして
彼女未満の少女もいるよ とプチお披露目もしておいて。
次回からいよいよ “ 調停人 ” を前面に押し出して … といくのか?
とりあえずは 賢斗くん修行開始編 かな?
“ マネージャー ” の佐々木氏の活躍 ( 暗躍?) に期待です。

2008/09/21 | 22:31
SF・ファンタジーコメント:0トラックバック:0

 エンデュミオン・スプリング 

エンデュミオンと叡智の書 (新潮文庫 ス 24-1)
大久保 寛
4102168710


“ すべての知識 ” が記された書物 『 最後の書 』
この本を手にした者は望むなら全世界をも支配できる。
数百年の間 多くの人間がこの本を探し求め争ってきたが
本は自らが選んだ者にしか その居所を悟らせず、
またページに綴られた文字も選ばれし者にしか読むことは出来ない
現代のオックスフォード図書館で ひとりの少年が拾い上げた一冊の本
古惚けた皮の表紙に “ エンデュミオン・スプリング ” と刻まれたそれは
すべて白紙の、ただ紙が纏められただけのものに見えたのだが …


この夏 『 エンデュミオンと叡智の書 』 という文庫が出たので
もしや続編か? などとちょっと思ったりしたのだけど
単にタイトル改めて文庫化されただけでした。

1450年代 中世ヨーロッパで誕生した活版印刷技術と
それに関わった実在の人々、実際の出来事などを織り交ぜながら
技術者グーテンベルクの弟子エンデュミオン少年の物語と
現代の少年・ブレークがオックスフォード図書館で繰り広げる冒険と苦闘を描いたファンタジー。
過去と現代の話が交互に語られていくのですが メインは現代のブレークの話。
でも このブレークの母親と妹ダックの物の言い様、口のきき方が私にゃ駄目で×
ダックは可愛げもあるんですよ。まだ小さい子なんだし。母親も色々あるのは分かるけど …
イラッ ときちゃったんですよね。 ( 自分に余裕がないからかな  )
メインのパートでこんな調子なんで 読んでて正直しんどい部分もあったんですが
過去パートのエンデュミオンが心の兄ペーターに思慕の念を懐いている様に癒されv
実在した人々、活版印刷術を発明したグーテンベルクや実業家フストらに囲まれて
危ないめ 恐ろしいめ 悲しいめに遭いまくりのエンデュミオンが
心の支えと想うのがフストの従者ペーター。(彼も実在の人物)
こちらの話があるから最後まで乗り切れた気がします。
“ ペーターの体のクマのようなぬくもりのおかげで寒い夜でも震えなくてすむからありがたい ”
って ガッツリくっついて寝てるんだね (笑)

映画化が決まっていたと思うのですが どうなってるのかな?
若干尻すぼみな気がする作品ですが、伝統ある大きな図書館とか古書だとか
中世ヨーロッパの薄汚れた街や人々の活気なんかが映像化されたら
それらの雰囲気だけで もう充分素敵でしょうね。

2008/09/18 | 11:08
SF・ファンタジーコメント:0トラックバック:0

 夏の涯ての島 

夏の涯ての島 (プラチナ・ファンタジイ) (プラチナ・ファンタジイ)夏の涯ての島 (プラチナ・ファンタジイ) (プラチナ・ファンタジイ)
イアン R.マクラウド 浅倉 久志

by G-Tools

SF短編集。7作品収録
SFといっても SFちっくな世界を舞台にした恋愛作品 といった感じ。
男女の愛、家族愛、秘密の愛
いろいろあって全部がなんとも切なくて でもただただ悲しいではなく ・・・

表題作 「夏の涯ての島 」
歴史改変もの。 
『 1940年、第一次大戦でドイツに敗れた英国はカリスマ指導者の登場により全体主義国家となり
  モダニズム(=ファシズム?)に支配され、人種差別やゲイ迫害が横行している。
  主人公はゲイの老歴史学者グリフ。かつて愛した青年フランシスを忘れられずにいる。
  カリスマ指導者のジョン・アーサーはグリフの元教え子。しかしそのジョン・アーサーは実は ・・・ 』

元々は長編として書いたものを中篇の尺に縮めたのだそうです。
ガッツリ長編で読ませてくれてもよかったかもしれないな。ちょっと物足りない気も って
長編だと饒舌になりすぎて かえって味わいが薄れてしまうのかな?
内容は うっかりした一言で思いっきりネタバレしてしまいそうなので多くは語らず ・・・
戦争、迫害 繰り返される歴史 同じ轍を踏む愚かな人間
昔の愛 夢 忘れようとしても忘れられない 捨て去れない想い
諦めともどかしさに震える心。
ドロドロがっつりなゲイ小説ではありませんです。

ほかには
『 帰還 』 ( 宇宙での特殊任務によって生ける死者となった男の物語 )
『 チョップ・ガール 』 ( 悪運をもたらす女と九死に一生を拾ってくる兵士が愛し合った時 ・・・ ) 
が好みでした。
『 わが家のサッカー・ボール 』 のなんともいえない感覚も。
息子たちが “ サッカーボール ” を蹴って遊ぶ姿を微笑んで見守る母。シュールです。

2008/02/25 | 16:32
SF・ファンタジーコメント:0トラックバック:0

 ルーディーボール エピソード1< シュタードの伯爵 > 

 ちょっとキャラ萌え。好みのタイプがきっと見つかる

ルーディーボール エピソード1 シュタードの伯爵 ルーディーボール エピソード1 シュタードの伯爵
斉藤 洋 (2007/09/08)
講談社

この商品の詳細を見る

動物の頭に人間の身体の者達が暮す世界、惑星ルーディーボール
幾つかある自治領の一つ シュタード伯爵の治めるシュタード領の
治外法権の村ドルフに住む猫顔のラックスと犬顔のインギースク、兎顔のバーサルは
ドルフの街道で馬車荷を襲う盗賊稼業をしていた
ある時襲った馬車の荷が思いがけず大量の金貨だったことが
彼らと世界の運命を変えていく ・・・


斉藤洋さんデビュー20周年記念大長編作品の第一巻。
600ページ弱のボリュームでドドンと登場です。

ラックスは黒い猫顔の少年。
行方不明のお父さんのものである剣の鞘を大事に携え冒険します。
犬顔のインギースクは20歳くらいの青年。弓の名手で力じまん。陽気で暖かい心の男。
兎顔のバーサルは知略に富んだ青年。インギースクとは幼馴染。過去にちょっと訳ありで
ドルフの者にしては珍しく文字や計算、ドルフの外の世界にも詳しい知性派。

主要メンバー3人だけでキャラ萌え祭に充分なバランスです。
私のツボはちょっと面倒くさい性格のバーサル。
面倒見のいいインギースクと絡むことで魅力倍増です。
2人はずっと一緒にしておいてほしいものです。多分ずっと一緒でしょう。イイ感じです。
ラックスはまだまだお子様ですが今後の成長が楽しみということで。

こんな3人が
ルーディーボールにかつて栄えた帝国と今の世界の秘密を解いていくのですが
色々な意味で分かりやすくて面白い。先の展開が結構読めてしまってそれがビンゴ。
「 ま、児童書だからな 」 などと思って読み進んでいると最後にきて
「 皆ほんとうのことは見当がついてるくせにラックスには黙ってる 」 という台詞が!
そうきたかっ。
ほとんどの登場人物たちと読者には 大凡の察しがついてることを
“ 主人公のラックス少年だけは気がついてない ” ということらしい。
そうかぁ ネタ割れしてる感じなのは計算だったのですね。
ならば 本当の秘密はもっと別のところにあるということでしょうか。
実はルーディーボールという惑星自体に大きなカラクリがあるとか!?
この作品はファンタジーであり、ラックス少年の成長物語であり、
もしかしてSFでもあったりするのか!?

すっかり気に入ってしまいましたよ ルーディーボール。
衛兵隊とか洞窟の民なども登場するので 階級萌え やら リーダー萌え も溢れてます。
主な登場人物として紹介される16名が全部 野郎ども なのも素敵です(笑)
( ってか脇キャラといえるような存在にも女ッ気はないっ! )
さあ 次巻が待ち遠しいですv

微萌度:★★★☆ ( 全何巻の予定なのだろう。途中でウヤムヤに終わりませんようにっ。
20周年記念作だからそれはないか♪ )

2007/11/16 | 20:11
SF・ファンタジーコメント:0トラックバック:0

 
Copyright © 微萌★読書記録 All Rights Reserved. Powered By FC2. 
Template Desingned by ちょwwwのけものオンライン?
ホームページ アフィリエイト レンタルサーバー 1GB!FC2ブログ